学童クラブでの作業療法コンサルテーション

ピッコロ

帝京平成大学健康メディカル学部作業療法学科
作業療法士 八重樫 貴之


近年、利用児が増加している学童クラブは、小学校で過ごす時間よりも学童クラブで過ごす時間が多いと報告されており、多くの小学生にとって「生活と遊び」を通じて自分自身を成長・発達させる重要な場所になっています。学童クラブには、お友達とうまく遊べなかったり、帰りの会で寝転がってしまったりする子どももいます。

その子ども達の言動に指導員の先生方は、困惑してしまっているのではないでしょうか。

子ども達の行動には、必ずその背景や理由があります。

我々作業療法士は、コンサルテーションを通じて、子どもの(困った)行動の背景や指導員の先生方の子どもへの声かけの仕方、学童クラブで日々繰り広げられている遊びの内容、そして学童クラブの環境など様々なポイントを評価します。

そして、その子ども達の行動や思い、指導員の先生方が持っ
ている子どもへの思いを、双方に理解しやすい形に翻訳して伝え、子どもが子どもらしく育っていく学童クラブを指導員の先生方と一緒に作っていくのが、学童クラブでの作業療法コンサルテーションの本質なのではないかと考えています。

現在は、研修会での縁で、9 月から清明小学童クラブと梅園学童クラブに月に1回伺わせていただいています。

1 時間程度子ども達の遊びや生活の場面を観察させていただいて、子どもが帰ってから指導員の先生方と膝を突き合わせて子ども達の「生活」と「遊び」について話し合っています。

日々の保育の中ではなかなか感じることのできない子ども達の成長も、月に1回の訪問ですと感じることができるので、素直にその感想を伝えるようにしています。

指導員の先生方が子ども達に真摯に向き合ってくださっているので、学童クラブに伺うのをいつも楽しみにしています。

微力ですがお手伝いできたらと思っておりますので、今後ともどうぞよろしくお願い致します。


本記事は当団体が定期発行しているピッコロ通信No.167の記事から転載しています♪
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ピッコロ通信No.167